第一種電気工事士試験 / 令和7年度 下期 学科試験 / 問49
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令和7年度 下期 学科試験 問49 解説 CVTケーブルの構造

⑨で示す部分に使用するCVTケーブル として、適切なものは。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ. ✓ 正答
  3. ハ.
  4. ニ.

解説

CVTケーブルの構造を見分けるには、低圧用か高圧用かという電圧階級に着目します。一般的な低圧配線で使用される「低圧CVTケーブル」は、導体の上に架橋ポリエチレン絶縁体が被覆され、その外側にビニルシースがあるシンプルな構造です。選択肢ロがこれに該当します。

低圧CVTケーブルの構造と特徴

低圧CVTケーブルは、Cross-linked Polyethylene insulated Vinyl sheathed Triplex cableの略称です。Triplex(トリプレックス)の名の通り、単芯のCVケーブルを3本より合わせた構造をしています。

このケーブルの層構成は非常にシンプルです。内側から「導体」「架橋ポリエチレン絶縁体」「ビニルシース」の3層が基本となります。特に、電気工事士試験で問われる低圧用のCVTには、高圧ケーブルのような半導電層や銅シールドは含まれません。このシンプルさが、現場での加工のしやすさや取り回しの良さにつながっています。

選択肢の判断プロセス

試験会場で迷わないための思考手順は、まず「シールドの有無」を確認することです。

  1. 選択肢イ、ハを確認する:これらには「内部半導電層」「外部半導電層」「銅シールド」が含まれています。これらは高圧ケーブル(6.6kVなど)の構造です。電界を均一にし、コロナ放電を抑制するための層であり、低圧回路用のCVTには不要な構造です。
  2. 選択肢ニを確認する:絶縁体に「ビニル」が使われています。これはVVRやVVFなどのビニル絶縁ケーブルであり、架橋ポリエチレン(XLPE)を使用したCVTとは異なります。
  3. 選択肢ロを確認する:導体の外側に架橋ポリエチレン絶縁体があり、その外側をビニルシースが覆っている、低圧CVTの標準的な構造と一致します。

このように、ケーブルの名称に含まれる「C(架橋ポリエチレン)」「V(ビニル)」「T(トリプレックス)」の各要素が、図のどの部分に対応しているかを照らし合わせるのが正解への最短ルートです。

現場での活用と設計意図

この知識は、単なる暗記ではなく、ケーブルの選定や端末処理の現場で不可欠な技術的素養です。高圧ケーブル(イやハ)は、半導電層を適切に剥ぎ取ったり、銅シールドを接地処理したりする高度な端末処理技術が必要です。一方で、低圧のCVT(ロ)は、これらの工程が不要であり、ケーブルの切断と圧着端子の接続がメインとなります。

試験問題がこの構造を問う背景には、高圧用と低圧用で施工方法が根本的に異なることを理解しているか、という意図があります。特にキュービクルなどの受電設備工事では、これらのケーブルを混同すると重大な事故につながるため、断面構造の違いを明確に区別しておくことは、電気工事士としての実務上の安全性に直結します。

参考リンク

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