第一種電気工事士試験 / 令和5年度 学科試験 / 問17
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令和5年度 学科試験 問17 解説 風力発電の特性

風力発電に関する記述として,誤っているものは。

  1. イ. 風力発電装置は,風速等の自然条件の変化により発電出力の変動が大きい。
  2. ロ. 一般に使用されているプロペラ形風車は,垂直軸形風車である。 ✓ 正答
  3. ハ. 風力発電装置は,風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。
  4. ニ. プロペラ形風車は,一般に風速によって翼の角度を変えるなど風の強弱に合わせて出力を調整することができる。

解説

プロペラ形風車の形状に関する知識を問う問題です。一般的に、発電用として広く普及しているプロペラ形風車は「水平軸形」に分類されます。したがって、「垂直軸形である」と述べている選択肢ロが誤りです。

風車の構造と分類

風力発電機は、回転軸の向きによって大きく二つに分類されます。

一つは、回転軸が風向きと平行になる「水平軸形」です。私たちが風力発電と聞いてイメージする、細長い3枚の翼が回転するタイプがこれにあたります。飛行機のプロペラに似た構造であることからプロペラ形と呼ばれ、現在の大規模風力発電において主流となっています。

もう一つは、回転軸が風向きに対して垂直、あるいは地面に対して垂直になる「垂直軸形」です。サボニウス形やダリウス形などがこれに該当します。このタイプは風向きの変化に左右されず、全方向の風を取り込めるという利点がありますが、大型化には限界があるため、小型の発電や特定用途に用いられることが多い構造です。

誤答を見抜くための思考回路

この問題を解く際は、選択肢を一つずつ照らし合わせるのが定石です。

イの「出力変動が大きい」は、気象現象である風の性質上、発電電力にムラが生じるのは自然なことです。ハの「運動エネルギーを電気エネルギーへ」という定義は、発電機の根幹です。ニの「翼の角度(ピッチ角)を変えて出力を調整する」という技術は、実際の風力発電所で風速が強すぎるときに受ける力を逃がすために不可欠な制御です。

これらに対し、ロの「プロペラ形=垂直軸形」という主張だけが、構造分類の基本概念と明らかに矛盾しています。試験では、主要な方式が「水平」なのか「垂直」なのかを混同させるひっかけ問題が頻出するため、視覚的にイメージできる特徴を整理しておきましょう。

実務における知識の意義

風力発電は再生可能エネルギーの主力として導入が進んでいますが、電気工事士が現場で関わるのは主に、それら発電設備から送電網までの接続設備や、蓄電池設備、保護制御機器の保守です。

発電機の構造を理解していることは、保守点検の際に「どのような力がかかっている場所か」「どこが回転部でどこが固定部か」を判断する助けになります。また、出力制御の仕組みを知っておくことは、発電された電力がどのように系統へ送られるのかという電圧管理の理解にもつながります。試験対策としては、単に正誤を暗記するだけでなく、風車の形態とそれぞれの特性(設置の向きや制御方法)をセットで押さえておくことが重要です。

参考リンク

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