第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問15
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令和3年度 下期 学科試験 問15 解説 機器の名称

設問図

写真に示す矢印の機器の名称は。

  1. イ. 自動温度調節器
  2. ロ. 漏電遮断器
  3. ハ. 熱動継電器 ✓ 正答
  4. ニ. タイムスイッチ

解説

写真の機器は、電動機の過負荷保護を目的とした「熱動継電器(サーマルリレー)」です。試験でこの種の機器を見分ける際は、上部に電磁接触器(マグネットスイッチ)と連結するための端子があり、前面に電流設定用のダイヤルやリセットボタンが付いている点に注目します。

熱動継電器の役割と仕組み

熱動継電器は、モータなどの電動機を過負荷から守るための保護機器です。内部にはバイメタルという、熱によって湾曲する性質を持つ金属板が組み込まれています。

電動機に過大な電流が流れ続けると、内部のヒーターが発熱し、その熱でバイメタルが変形します。この変形を利用して機械的に接点を切り替えることで、電磁接触器の操作回路を遮断し、電動機への電源供給を停止させます。これにより、モータが焼き付く事故を防いでいます。

外観から識別するポイント

試験問題の写真において、以下の特徴があれば熱動継電器であると判断できます。

  1. 電磁接触器の下部に直接接続されている形状をしている。
  2. 前面に「設定電流値」を調整するための回転式ダイヤルがある。
  3. 赤や青色の「リセットボタン」が配置されている(動作後に手動で復帰させるため)。
  4. 95、96、97、98といった、接点用の制御端子番号が刻印されていることが多い。

他の選択肢である漏電遮断器は、通常単体で動作するものであり、電磁接触器とセットで運用されるこの構造とは明確に異なります。タイムスイッチや自動温度調節器には、電動機の過負荷保護に必要な主回路端子やリセット機構は備わっていません。

現場で求められる知識の広がり

熱動継電器の知識は、盤内配線やモータ制御回路を設計・保守する上で極めて重要です。特に、モータの容量(定格電流)に合わせて適切な値に電流設定ダイヤルを合わせる作業は、電気工事士が現場で頻繁に行う業務の一つです。

過負荷保護が正しく機能していないと、モータが過熱して火災の原因になったり、早期に故障したりします。単なる暗記ではなく、この機器が「電動機の身代わりとなって故障を未然に防ぐ重要な安全装置である」と理解しておくことで、試験の応用問題や将来の現場実務においても自信を持って判断できるようになります。

参考リンク

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