第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問12
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令和3年度 下期 学科試験 問12 解説 IH調理器の加熱方式

電磁調理器(IH調理器)の加熱方式は。

  1. イ. アーク加熱
  2. ロ. 誘導加熱 ✓ 正答
  3. ハ. 抵抗加熱
  4. ニ. 赤外線加熱

解説

電磁調理器(IH調理器)の名称に含まれる「IH」は、英語のInduction Heating(誘導加熱)の略称です。名称そのものが答えとなっているため、IHという言葉の意味と加熱原理を直結させるだけで正解を導くことができます。

誘導加熱の原理

電磁調理器の内部には、コイルが巻き付けられています。このコイルに交流電流を流すと、コイルの周囲に磁界が発生します。金属製の鍋をその上に置くと、磁界の変化によって鍋の底に渦状の電流(渦電流)が発生します。

このとき、鍋の金属が持つ電気抵抗によって電流が流れにくくなる際に熱が発生します。これをジュール熱と呼びます。つまり、IH調理器は「磁界の変化」によって金属自体に熱を生じさせる仕組みであり、ヒーターで熱を伝える従来の方式とは根本的に異なります。

なぜ他の選択肢ではないのか

試験対策として、電気加熱の代表的な種類を区別しておきましょう。

アーク加熱は、電極間に発生するアーク放電の超高温(数千度以上)を利用する方法で、電気炉などで金属を溶かす際に使われます。

抵抗加熱は、物質に電流を流した際に生じるジュール熱そのものを利用する方法です。電気ストーブ、電気こたつ、電熱線を用いた調理器などがこれに該当します。

赤外線加熱は、赤外線の放射エネルギーを対象物に吸収させて加熱する方法です。焼き物や塗装の乾燥などに利用されます。

IH調理器はこれらのいずれとも異なり、磁気的なエネルギーを電気的な誘導に変換し、最終的に熱へ変える誘導加熱方式であることを覚えておきましょう。

実務と教育的意図

この問題は、電気エネルギーをどのように熱エネルギーへ変換するかという、電気加熱の基礎知識を問うています。第一種電気工事士の現場では、IHクッキングヒーターの設置工事や保守点検を行う機会が多くあります。

施工時には、IH専用の電源回路を設ける必要がありますが、その際に「誘導加熱という大電流を扱う機器である」という特性を理解しておくことが重要です。漏電遮断器の選定や配線の太さなど、機器の特性に合わせた確実な施工を行うための基礎教養として、この原理の理解が求められています。

参考リンク

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