第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問40
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令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問40 解説 電気工事士の業務範囲

「電気工事士法」において,第一種電気工 事士免状の交付を受けている者のみが従事 できる電気工事の作業は。

  1. イ. 最大電力400kWの需要設備の6.6kV変圧器に電線を接続する作業 ✓ 正答
  2. ロ. 出力300kWの発電所の配電盤を造営材に取り付ける作業
  3. ハ. 最大電力600kWの需要設備の6.6kV受電用ケーブルを電線管に収める作業
  4. ニ. 配電電圧6.6kVの配電用変電所内の電線相互を接続する作業

解説

第一種電気工事士の免状を必要とする作業かどうかを見極めるためには、その作業現場が「一般用電気工作物」か「自家用電気工作物」かを確認し、さらに自家用の場合に「第一種電気工事士の独占業務範囲」に該当するかを判断します。本問では、需要設備の規模と電圧に基づき、500kW未満の自家用電気工作物かどうかが判断基準となります。

自家用電気工作物と工事士の役割

電気工事士法において、電気工事は大きく分けて一般用電気工作物と自家用電気工作物の工事に分類されます。

自家用電気工作物とは、一般的に工場やビルなど、受電電圧が600Vを超える場合や、受電電力が500kW以上の設備を指します。このうち、第一種電気工事士の免状がなければ従事できない工事の範囲は、最大電力500kW未満の需要設備に限られます。これは、小規模な自家用電気工作物であれば、第一種電気工事士が責任を持って安全な施工を行うことができるという法的根拠に基づいています。

なぜ選択肢イが正解となるのか

今回の選択肢を判断する思考プロセスは以下の通りです。

まず、選択肢イの「最大電力400kWの需要設備の6.6kV変圧器」は、受電電圧が600Vを超えており、かつ最大電力が500kW未満であるため、第一種電気工事士の独占業務範囲に明確に合致しています。

一方、他の選択肢が不適切である理由は以下の通りです。 ロおよびニは「発電所」や「変電所」に関する作業です。これらは非常に大規模で高度な管理が求められる設備であり、第一種電気工事士の免状のみでは作業範囲外となります。ハについては、600kWの需要設備という点が重要です。最大電力が500kW以上となるため、これは電気主任技術者の監督下で施工されるべき規模の設備となり、第一種電気工事士の独占業務(500kW未満)からは外れます。

実務で求められる法的責任の境界線

この知識は、現場で実際に作業を行う際に「自分が行っている作業が法的にどのカテゴリーに分類されるか」を判断するために必須です。

例えば、ビルメンテナンスの現場などで、配電盤の改修やトランスの接続作業を行う際、その設備がどの程度の規模であるかを把握していないと、資格者として求められる安全管理責任を果たせません。試験問題の意図は単なる暗記ではなく、自身の資格で対応可能な設備の境界線を理解させることにあります。

特に最大電力500kWという数値は、保安上のリスク管理の基準点です。第一種電気工事士の免状を持つことは、この境界線までの電気工作物を、法令に基づき安全に施工できる「技術者としてのライセンス」を持つことを意味しています。試験では、発電所のような大規模設備と、オフィスビルなどの小規模な需要設備を混同させないように整理しておくことが、実務でも試験でも非常に重要です。

参考リンク

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