第一種電気工事士試験 / 平成30年度 筆記試験(追加試験分) / 問15
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平成30年度 筆記試験(追加試験分) 問15 解説 照明器具の用途

設問図

写真の照明器具には矢印で示すような表示マークが付されている。この器具の用途として, 適切なものは。

  1. イ. クリーンルーム専用として使用する。
  2. ロ. フライダクトに設置して使用する。
  3. ハ. 断熱材施工天井に埋め込んで使用できる。 ✓ 正答
  4. ニ. 非常用照明として使用できる。

解説

この問題は、照明器具に付された特定の表示の意味を理解し、その器具の適切な用途を判断する問題です。写真に示された「日本照明工業会 Ssl-Ssl形適合品」という表示が鍵となります。この表示は、クリーンルームでの使用に適していることを示唆しています。

「Ssl-Ssl形適合品」表示の解読

照明器具に「日本照明工業会 Ssl-Ssl形適合品」という表示がある場合、これはその器具が日本照明工業会(JISC)が定める「クリーンルーム用照明器具」の規格に適合していることを意味します。

クリーンルームとは、空気中の微粒子(塵埃など)を極めて少なく管理された空間のことです。半導体工場や医薬品製造工場など、高度な清浄度が求められる場所で使用されます。

クリーンルーム用照明器具には、以下のような特別な要件が課せられます。

  • 発塵性の低減: 照明器具自体から発生する微粒子がクリーンルーム内に拡散しないよう、構造や材質が考慮されています。
  • 清掃性: 表面が滑らかで、清掃しやすい構造になっている必要があります。
  • 耐久性: クリーンルーム内の特殊な環境(温度、湿度、薬品など)に耐える必要があります。

「Ssl-Ssl形」という記号は、こうしたクリーンルーム用照明器具の規格で定められた特定の性能や構造を示しています。したがって、この表示のある器具は、クリーンルームでの使用が最適かつ唯一適切と判断できます。

選択肢の検討

それでは、各選択肢を見ていきましょう。

イ. クリーンルーム専用として使用する。 「日本照明工業会 Ssl-Ssl形適合品」という表示は、まさにクリーンルームでの使用に特化した製品であることを示しています。したがって、この選択肢が最も適切です。

ロ. フライダクトに設置して使用する。 フライダクトは、排気や換気のために設けられるダクトであり、一般的に油分や埃が付着しやすい環境です。クリーンルーム用照明器具は発塵性が低く、清掃しやすい構造ではありますが、油分や埃に特化した耐性を持つようには設計されていません。また、クリーンルームのような厳格な清浄度管理が必要な場所ではありません。

ハ. 断熱材施工天井に埋め込んで使用する。 断熱材施工天井は、天井裏の断熱性を高めるための構造です。照明器具を埋め込む場合、放熱やメンテナンス性を考慮する必要がありますが、「Ssl-Ssl形」という表示が直接的に断熱材施工天井との適合性を示すものではありません。クリーンルーム用照明器具は、その用途から埋め込み型が多いですが、断熱材施工天井に限定されるわけではありません。

ニ. 非常用照明として使用できる。 非常用照明は、停電時などに避難誘導のために点灯する照明器具であり、通常は蓄電池を内蔵しています。クリーンルーム用照明器具に非常用電源が組み込まれているとは限りません。また、非常用照明としての認証や基準を満たしているわけではありません。

問題の教育的意図

この問題は、電気工事士として、機器の仕様や表示の意味を正しく理解し、それぞれの設置場所や用途に適した器具を選定する能力を問うものです。特に、特殊な環境で使用される機器については、その規格や表示内容を正確に把握することが重要です。

「Ssl-Ssl形」のような専門的な表示は、一般の方には馴染みがありませんが、電気工事士試験では、このように専門分野における機器の特定や適正な使用方法に関する知識が問われることがあります。普段から、様々な機器の仕様書や表示に注意を払い、その意味を調べる習慣をつけることが、合格への近道となります。

参考リンク

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