第一種電気工事士試験 / 平成28年度 筆記試験 / 問31
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平成28年度 筆記試験 問31 解説 受電設備の図記号

設問図

問30から問34までは,下の図に関する問いである。 図は,供給用配電箱(高圧キャビネット)から自家用構内を経由して,地下1階電気室に施設する屋内キュービクル式高圧受電設備(JIS C 4620 適合品)に至る電線路及び低圧屋内幹線設備の一部を表した図である。この図に関する各問いには,4通りの答え(イ,ロ,ハ,ニ)が書いてある。それぞれ,問いに対して,答えを1つ選びなさい。 〔注〕1.図において,問いに直接関係のない部分等は,省略又は簡略化してある。 2.UGS:地中線用地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器

  1. イ.
  2. ロ. ✓ 正答
  3. ハ.
  4. ニ.

解説

この問題は、地中から屋内にケーブルを引き込む際の「防水」というキーワードから判断します。地中からの水分浸入を防ぐ必要がある箇所には、強固で水密性の高い防水鋳鉄管を用いるのが電気設備技術基準における適切な施工方法です。

なぜ防水鋳鉄管なのか

電気設備技術基準および内線規程では、地中から屋内に電線を引き込む際、その引込口から水が浸入しないように適切な処置を施すことが定められています。

防水鋳鉄管は、その名の通り鋳鉄製で非常に堅牢であり、接続部分や貫通部分を適切にシールすることで、地下水や雨水が壁面を伝って屋内へ浸入するのを確実に防ぐことができます。他の選択肢は以下の理由から不適切です。

・合成樹脂管は物理的な強度が低く、埋設環境や地盤の変動による影響を受けやすい場合があります。 ・金属ダクトは原則として屋内露出配線等に使用されるものであり、気密性を確保して埋設部に用いる用途には適しません。 ・シーリングフィッティングは防爆エリアでの配線において、火炎の伝播を防ぐための「防爆装置」であり、防水を主目的として地中引込部に使うものではありません。

合格のための判断プロセス

この問題は、「地中から屋内への貫通部」という状況と「防水」という目的を結びつけられるかを問うています。試験では「地中」「貫通」「防水」という単語が出てきたら、迷わず「防水鋳鉄管」というキーワードを想起してください。

第一種電気工事士の試験では、このように工事の環境(地中か屋内か、乾燥しているか湿潤か)と、使用する材料の特性を照らし合わせる問題が頻出します。単に材料の名前を覚えるのではなく、「なぜその材料が選ばれるのか」という理由をセットで理解しておくと、応用問題にも対応できるようになります。

実務における重要性

この知識は、実際の現場で建物の電気引込工事を行う際に必須となるものです。建物の外壁を貫通してケーブルを引き込む際、浸水対策が不十分だと、建物内部の分電盤や機器が腐食したり、最悪の場合は短絡事故を引き起こしたりする原因となります。

特に地下構造を持つビルや、地盤が緩い場所での施工では、防水鋳鉄管の適切な選定と防食・防水処理が施工品質を大きく左右します。この問題は、電気設備が「建物の一部」としてどのように保護されているかという、施工管理上の基本的な考え方を問うているといえます。

参考リンク

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