第一種電気工事士試験 / 平成28年度 筆記試験 / 問28
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平成28年度 筆記試験 問28 解説 バスダクト工事

展開した場所のバスダクト工事に関する 記述として, 誤っているものは。

  1. イ. 低圧屋内配線の使用電圧が200Vで, かつ, 接触防護措置を施したので, ダクトの接地工事を省略した。 ✓ 正答
  2. ロ. 低圧屋内配線の使用電圧が400Vで, かつ, 接触防護措置を施したので, ダクトにはD種接地工事を施した。
  3. ハ. 低圧屋内配線の使用電圧が200Vで, かつ, 湿気が多い場所での施設なので, 屋外用バスダクトを使用し, バスダクト内部に水が浸入してたまらないようにした。
  4. ニ. ダクトを造営材に取り付ける際, ダクトの支持点間の距離を2mとして施設した。

解説

バスダクト工事の接地に関する基準を見抜くことが、この問題の正解への最短ルートです。結論として、低圧屋内配線において使用電圧が150Vを超える場合、接触防護措置の有無にかかわらず、金属製のダクトには必ず接地工事を施さなければなりません。したがって、接地工事を省略できると述べている選択肢イが誤りとなります。

金属製ダクトの接地工事に関する基準

電気設備技術基準の解釈において、金属製のダクト(バスダクト、ライティングダクト、金属ダクトなど)を用いた工事では、感電事故や地絡事故を防ぐために接地工事が厳格に定められています。

判断のポイントは使用電圧が150Vを超えるかどうかです。使用電圧が150V以下の場合は接地工事を省略できる場合がありますが、150Vを超える場合には、原則としてD種接地工事が必要です。今回の選択肢にある200Vという電圧は150Vを超えているため、接触防護措置を施していたとしても接地工事を省略することはできません。

誤答を避けるための判断プロセス

試験でこの種の問題に出会ったときは、以下のステップで情報を整理すると間違いを防げます。

  1. 対象となる設備が金属製かを確認する:バスダクトは金属製の外箱を持つため、接地が必要な対象です。
  2. 電圧区分を確認する:150V以下か、150Vを超えるかを見ます。今回は200V(150V超)であるため、接地工事は原則必須であると判断します。
  3. 選択肢の条件を照らし合わせる:接触防護措置というキーワードに惑わされず、接地工事が省略できる例外規定に該当するかを確認します。接地省略は「150V以下」かつ「接触防護措置がある」場合などの条件が揃う必要があるため、今回は該当しないと結論付けます。

現場で求められる安全の考え方

バスダクトはビルや工場などで大電流を供給するために使われる重要な設備です。金属の外箱が常に帯電の危険にさらされているため、万が一の漏電時に電流を大地へ逃がす接地工事は、作業者や利用者の命を守るための最後の砦となります。

試験において「接触防護措置を施したから接地は不要」というひっかけ問題が頻出するのは、技術者が「人が触れないようにすれば電気的な安全対策(接地)も不要である」という誤った解釈をすることを防ぐためです。物理的な障壁と電気的な接地は役割が異なるため、両方の対策が必要であることを理解しておく必要があります。

なお、選択肢ロの400V回路におけるD種接地工事、ハの湿気場所での屋外用バスダクトの使用、ニの支持点間距離2mの規定は、いずれも電気設備技術基準および内線規程に基づいた正しい記述です。特に支持点間距離の2mは金属ダクトやバスダクト工事で共通して問われる数値ですので、あわせて覚えておくと他の問題にも応用できます。

参考リンク

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