平成27年度 筆記試験 問50 解説 電動機の配線本数
⑩で示す動力制御盤から電動機 に至る配線で,必要とする電線本数 (心線数)は。
- 3
- 4
- 5
- 6 ✓ 正答
解説
動力制御盤と電動機の間を結ぶ配線において、必要な心線数を求める際は、動力線(主回路)に加えて接地線、さらには制御回路用の線が何本含まれているかを回路図から読み取るのが鉄則です。この問題の場合、動力線3本に接地線1本、そして電動機の運転を制御するための回路線2本を合計して6本と判断します。
回路構成から心線数を読み解く
一般的な三相誘導電動機の動力回路は、三相交流を供給する動力線3本と、漏電事故防止のための接地線1本で構成されます。しかし、現場の制御盤から電動機へ向かうケーブルには、動力線だけではなく、電動機のオンオフを制御するための電磁接触器(マグネットスイッチ)の操作回路などが含まれることがよくあります。
今回の問題で「6本」が必要となる主な理由は、以下の構成要素の合計だからです。
・動力線:3本(三相電源) ・接地線:1本(保護接地) ・制御線:2本(操作スイッチや補助接点用など)
これらを合計することで、制御盤から電動機へ向かうケーブルの中には計6本の心線を通す必要があるという結論に至ります。
制御盤から現場への信号の流れを考える
第一種電気工事士試験でこの種の問題が出題される意図は、単なる配線の暗記ではなく、現場で「制御盤の中身」と「現場の機器」がどのように連携しているかを想像できるかを確認するためです。
現場で電動機を動かす際、動力線は太いケーブルが必要ですが、制御用の信号線は細いもので十分です。そのため、実際には動力用の太い線と制御用の細い線が別々のケーブルで配管される場合もありますし、多芯ケーブルでまとめて配線される場合もあります。試験問題の図面において、接続点に記された符号や線の本数を数える際は、その配管の中に「電気的に異なる系統」がいくつ混在しているかを回路図から追いかけることが重要です。
実務における配線計画の重要性
この知識は、施工現場において配管やケーブルラックの選定を行う際に直結します。たとえば、6本の心線を一つのケーブルで送るのか、あるいは動力線と制御線を分けて配線するのかという判断は、誘導障害の防止(ノイズ対策)や施工のしやすさに直結します。
また、接地線については「電線本数」に含めるべきか迷うことがありますが、図面上では接地極付のコンセントや電動機への接続は一連の配線として扱うのがルールです。心線数のカウント漏れは施工ミスだけでなく、最悪の場合は接地不足や制御不能という重大なトラブルを招くため、設計図面から必要な機能を漏れなく数え上げる能力が、電気工事士には求められています。