第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問46
certification-simodake-work

平成27年度 筆記試験 問46 解説 計器用変成器の結線

設問図

⑥で示す部分に施設する機器の複線図 として,正しいものは。

選択肢図
  1. イ. ✓ 正答
  2. ロ.
  3. ハ.
  4. ニ.

解説

計器用変圧器(VT)の結線図を選択する際は、「VTの二次側回路には接地工事(D種接地)が必須である」というルールと、「V結線における接続端子(k・l)の極性」という2つのポイントを確認します。正解であるイが正しい理由は、接地が二次側の共通線(l端子側)に正しく施されており、V結線の極性配置が適切であるためです。

計器用変圧器(VT)の結線と接地

計器用変圧器は、高圧回路の電圧を計器や継電器が取り扱える低い電圧(一般に110V)に変成するために使用します。このとき、二次側回路の混触や絶縁破壊による高電圧の侵入から計器や作業者を守るため、技術基準により接地工事が義務付けられています。

接地は通常、二次側の回路の一端、あるいはV結線の中性点(接続点)に施します。試験問題において接地記号がどこに付いているかを確認することは、安全上の最重要事項です。また、計器用変圧器には極性があり、一次側と二次側の端子(kとl)が正しく結線されていないと、位相が反転し、計器が正しく動作しなかったり、保護リレーが誤作動したりする原因となります。

結線図を読み解くプロセス

この問題では、まず接地位置を確認します。二次側の回路において、接地は必須です。選択肢のうち、イとニには接地が記載されていますが、ロとハには接地がありません。これだけでまず半分に絞り込めます。

次に、V結線の結線状態を見ます。VTを2台用いて三相電圧を測定する場合、一次側はそれぞれ線間に接続され、二次側は共通化されます。このとき、k端子同士とl端子同士、あるいはそれらが組み合わさった接続順序を正しく読み取る必要があります。

問題のイを選択する際のポイントは、l端子同士が共通化され、そこに接地が施されているという「標準的なV結線の形態」であることです。試験で問われるVT結線は、基本的にはこのV結線の構成が問われます。端子kは本来高い電位側の印(極性端子)を示すものであり、一次側と二次側でこの極性が一致するように結線することが大原則です。

計器用変圧器が実務で果たす役割

第一種電気工事士の現場では、高圧受電設備の配電盤(キュービクル)内でVTと向き合う機会が多くあります。VTは単なる変圧器ではなく、電力会社との受給電力の測定や、過電流継電器(OCR)や地絡継電器(DGR)などの保護システムを動かすための「情報の入り口」です。

もし結線を間違えてしまうと、電圧計がゼロを指したり、逆相で計器が動いたりするだけでなく、保護リレーが地絡と誤判定して停電を引き起こすなどの重大なトラブルにつながります。図面上で接地位置と極性を正確に読み解く訓練は、単なる試験対策を超えて、現場で正確な計装施工を行うための基礎体力となります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう