平成27年度 筆記試験 問28 解説 絶縁電線の接続
絶縁電線相互の接続に関する記述として,不適切なものは。
- イ. 接続部分には,接続管を使用した。
- ロ. 接続部分を,絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので,十分被覆した。
- ハ. 接続部分において,電線の電気抵抗が20%増加した。 ✓ 正答
- ニ. 接続部分において,電線の引張り強さが10%減少した。
解説
電線の接続に関する技術基準では、接続部分が本来の電線よりも「弱くなってはいけない」という原則があります。不適切なものを選ぶには、接続部で電気特性や機械特性が損なわれている選択肢を探せば正解にたどり着けます。
電気的接続の基本原則
電気工事において、電線相互を接続する場合の技術上の基準では、電気抵抗を増加させてはならないと定められています。電線の接続箇所で電気抵抗が増加すると、そこに電流が流れた際にオームの法則()に従い、大きな熱が発生します。この異常発熱は、接続部の絶縁被覆の溶融や、最悪の場合は接続部の酸化・破断を招き、火災事故の原因となります。したがって、接続は電気的に完全に接続し、抵抗値の変化をゼロに抑えることが必須です。
機械的強度の保持
電線の接続において、機械的な強度についても「電線の引張り強さを20%以上減少させてはならない」という規定があります。つまり、接続後の引張り強さは、元の電線の80%以上を保持していなければなりません。選択肢のニにある「10%減少」は、強度の低下が20%以内であるため、規定の範囲内となり、適切であるとみなされます。
接続作業における留意点
接続管の使用(イ)は、適切な工具を用いて圧着することで、電気的・機械的に強固な接続を実現するための標準的な施工方法です。また、接続部分の絶縁処理(ロ)は、元の絶縁被覆と同等以上の絶縁能力を持つビニルテープや自己融着テープなどで適切に行う必要があります。これらは施工の安全性と信頼性を確保するための基本要件です。
試験問題としてのこの問いは、単なる暗記ではなく「接続箇所は、電気的にも機械的にも元の電線と同じ性能を維持しなければならない」という電気工事の根幹となる考え方を問うています。現場で実際にケーブルを接続する際、圧着端子の選択ミスや、圧着不足による接触抵抗の増大が重大な事故につながるというリスク管理の観点から、このルールは極めて重要です。