第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問20
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平成26年度 上期 学科試験 問20 解説 調相設備の定義

次の文章は、電気設備の技術基準で定義 されている調相設備についての記述である。 「調相設備とは、   を調整する電気 機械器具をいう。」 上記の空欄にあてはまる語句として、 正しいものは。

  1. イ. 受電電力
  2. ロ. 最大電力
  3. ハ. 無効電力 ✓ 正答
  4. ニ. 皮相電力

解説

空欄を埋めるための着眼点

この問題は、電気設備の技術基準における用語の定義を問う知識問題です。「調相設備」という言葉が、文字通り「位相(力率)を調整する設備」であることを理解していれば、選択肢の中から「無効電力」を直ちに選択できます。

調相設備が調整するもの

電力系統において、電気機器が消費する電力には、実際に仕事をする有効電力と、磁界や電界を形成するために往復する無効電力があります。

力率改善とは、この無効電力を補償して、電源から供給される電流を最小限に抑えることを指します。調相設備とは、この無効電力を進み方向(コンデンサ)や遅れ方向(リアクトル、同期調相機)に調整することで、系統全体の力率を一定に保ち、電圧を安定化させる機器の総称です。

なぜ他の選択肢ではいけないのか

選択肢にある各電力の関係を整理すると、誤答の理由が明確になります。

・受電電力:負荷に対して供給される電力全体のことを指しますが、特定の調整対象を指す用語ではありません。 ・最大電力:ある一定期間内に使用された電力の最大値のことであり、設備容量の検討には重要ですが、調相設備が常に調整する対象ではありません。 ・皮相電力:有効電力と無効電力をベクトル合成した見かけ上の電力です。調相設備は皮相電力を減らすために「無効電力」を調整しているのであって、皮相電力そのものを直接調整するわけではありません。

実務における調相設備の役割と重要性

この知識は、単なる試験用の暗記にとどまらず、実際の受変電設備の設計や保守において非常に重要です。

工場やビルなどの受電設備において、誘導電動機(モーター)などを多く使用すると力率が低下します。力率が低下すると、変圧器や配電線に無駄な電流が流れることになり、設備容量に余裕がなくなったり、電力会社から受ける電気料金の基本料金が高くなったりします。

そこで、調相設備である高圧進相コンデンサを設置して無効電力を打ち消すことで、力率を改善し、効率的な電力利用を図ります。試験においてこの定義が出題される背景には、現場で「力率を改善するためにコンデンサを挿入する」という行為が、技術基準上のどの定義に基づいているのかを理解させたいという意図があります。

参考リンク

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