第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問16
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平成26年度 上期 学科試験 問16 解説 タービン発電機の特性

タービン発電機の記述として、誤っているものは。

  1. イ. タービン発電機は、水車発電機に比べて回転速度が高い。
  2. ロ. 回転子は、円筒回転界磁形が用いられる。
  3. ハ. タービン発電機は、駆動力として蒸気圧などを利用している。
  4. ニ. 回転子は、一般に縦軸形が採用される。 ✓ 正答

解説

タービン発電機と水車発電機の構造上の違いを整理することで、誤りを見抜くことができます。タービン発電機は高速回転に対応するため「横軸形」の円筒回転子を採用しますが、水車発電機は低速回転で大きいため「縦軸形」の突極回転子を採用するのが一般的です。

タービン発電機が横軸形である理由

タービン発電機は火力発電や原子力発電のように、蒸気タービンを高速(3000回転/分や3600回転/分)で回転させる設備で用いられます。高速で回転させる場合、回転子には非常に大きな遠心力がかかります。

回転子を細長い円筒形にすることで直径を小さく抑え、遠心力による歪みや破壊を防ぐ構造になっています。このように軸が水平方向に伸びる「横軸形」にすることで、高速回転時の安定性と軸受への負担軽減を図っています。もしこれを縦軸にした場合、自重と高速回転の振動を支える軸受の設計が極めて困難になるため、実用上はほぼ横軸形が採用されます。

水車発電機との構造比較

対照的な存在である水車発電機と比較すると、特徴がより明確になります。水力発電では比較的回転速度が遅いため、磁極数を多く確保する必要があります。そのため、回転子は円筒形ではなく、磁極が突き出した「突極形」が用いられ、大型でどっしりとした「縦軸形」が一般的です。

試験対策としては、以下の対比表のようにキーワードをセットで覚えておくと効率的です。

特徴 タービン発電機 水車発電機
回転速度 高速 低速
回転子の形状 円筒回転界磁形 突極回転界磁形
軸の方向 横軸形 縦軸形

なぜこの知識が問われるのか

この問題の教育的な意図は、発電機の「機械的特性」と「電気的特性」の相関を理解しているかを問うことにあります。発電所の設備を運用・保守する際には、どのような回転数で運転される機器なのかによって、採用される構造が自ずと決まるという物理的な制約を知っておく必要があります。

現場では、発電機の点検や異常振動の調査を行う際に、その発電機がどのような構造(タービン式か水車式か)であるかを理解していないと、適切な判断ができません。単なる暗記ではなく、高速回転には横軸の円筒形が適しているという物理的な必然性をイメージしておくことが、実務でも役立つ知識の定着につながります。

参考リンク

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