平成25年度 筆記試験 問47 解説 電線本数の算定
②の部分の電線本数(心線数)は。
- イ. 2又は3
- ロ. 4又は5
- ハ. 6又は7 ✓ 正答
- ニ. 8又は9
解説
この問題は、単相3線式回路における配線経路ごとの心線数を数え上げる、第一種電気工事士試験において非常に頻出かつ重要なパターンです。
結線図をたどる基本的な考え方
この種の問題を解くコツは、配線図上の各点を通る信号や電源の種類を追いかけることです。単相3線式(100/200V)において、特定の箇所を通る電線が「電源側から何が来ているか」そして「負荷側へ何を送る必要があるか」を整理します。
今回の問題箇所②は、主幹ブレーカーから分岐した回路と、さらに先の負荷へ向かう分岐回路が合流・中継する点であることが多いです。具体的には、以下の3つの要素を合計して本数を決定します。
- 電源側(主幹)からの電線:単相3線式なので、電圧線2本と中性線1本の計3本。
- 他の回路への送り配線:別の分岐回路へ電源を供給するための3本。
- 接地線:機器の保安用として設置される場合、これを含める必要があります。
今回の選択肢が「6又は7」となっていることから、電源の3本と送り配線の3本、計6本が基本であり、そこに接地線が加わる可能性がある(または配線の取り回しによる予備的解釈)と判断できます。
配線の構成要素を分解する
単相3線式回路の配線において、電線の本数を決めるのは「どの回路の機能が通過しているか」です。
回路図上の②の位置で考えてみましょう。通常、この位置には主幹ブレーカー(漏電遮断器等)から送られてきたL1、L2、Nの3本が到達しています。ここからさらに別の負荷や分岐回路へ電力を供給するために、同じくL1、L2、Nを送り出す必要があります。この時点で 3本 + 3本 = 6本 となります。
もし、この配線経路にD種接地工事などの保護回路が並走している場合、接地線が1本追加され、合計で7本となります。選択肢が「6又は7」であることは、この接地線の有無や、図面上で当該箇所が単一の回路ではなく、中継点として機能していることを示唆しています。
実務における配線設計の重要性
この問題は単なる試験テクニックではなく、実際の施工現場における「ボックス内の配線容量」や「管内配線数」を判断する極めて実践的な能力を問うものです。
電気工事士は、配線を収める配管(電線管)の太さを選定するために、中を通る電線の本数を正確に把握しなければなりません。もし設計図の読み違えによって本数を過小評価すれば、配管がパンクして電線が通らなくなったり、逆に過大な配管を選んでコストを浪費したりすることになります。
また、単相3線式の中心である中性線(N)は、負荷のバランスが崩れると電流が流れるため、必ず他の電圧線と同等の扱いをしてカウントしなければなりません。試験で「6又は7」という選択肢を選ぶことは、その回路が単なる分岐なのか、接地を含んだ幹線系の中継なのかを回路図から読み解くという、安全を守るための基礎訓練に他なりません。