第一種電気工事士試験 / 平成25年度 筆記試験 / 問37
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平成25年度 筆記試験 問37 解説 絶縁耐力試験

高圧電路の絶縁耐力試験の実施方法に関する記述として、不適切なものは。

  1. イ. 最大使用電圧が6.9 [kV] のCVケーブルを直流20.7 [kV] の試験電圧で実施した。
  2. ロ. 試験電圧を5分間印加後、試験電源が停電したので、試験電源が復電後、試験電圧を再度5分間印加し合計10分間印加した。 ✓ 正答
  3. ハ. 一次側6 [kV]、二次側3 [kV] の変圧器の一次側巻線に試験電圧を印加する場合、二次側巻線を一括して接地した。
  4. ニ. 定格電圧1000 [V] の絶縁抵抗計で、試験前と試験後に絶縁抵抗測定を実施した。

解説

絶縁耐力試験は「連続して10分間印加すること」が厳格なルールです。選択肢ロのように途中で停電し、中断した場合は、それまでの時間は無効となり、復電後に最初から10分間やり直す必要があります。合計時間で考えることは認められません。

絶縁耐力試験の原則

絶縁耐力試験は、電気設備が規定の電圧に対して十分な絶縁性能を持っているかを確認する重要な工程です。電気設備技術基準の解釈において、試験は以下の要件を満たす必要があります。

・試験電圧は規定値の1.5倍(または最大使用電圧に対する倍率)で算出される。 ・試験電圧を「連続して10分間」加えたときに耐えること。

この「10分間」という時間は、絶縁体が熱や電圧ストレスを受けた際に、その直後に破壊に至らないかを判定するための指標です。一度電圧印加を止めると、蓄積されたストレスが緩和されてしまうため、中断は試験の有効性を損なう要因となります。したがって、実務においても試験途中のトラブルは「やり直し」が鉄則です。

選択肢の判断と試験の考え方

イは計算の確認です。最大使用電圧 6.9 [kV] の場合、試験電圧は最大使用電圧の1.5倍を適用します。6.9×1.5=10.356.9 \times 1.5 = 10.35 となりますが、ケーブル等の場合は直流での試験も認められており、その倍率等は技術基準で細かく定められています。この選択肢は妥当な処置です。

ハは電磁誘導の防止です。変圧器の一方の巻線に試験電圧を印加する際、他方の巻線が浮いている(開放されている)と、電磁誘導によって二次側に高電圧が発生し、測定器や作業員に危険が及びます。これを防ぐために、試験対象外の巻線は確実に接地(一括接地)しなければなりません。

ニは試験前後の絶縁性能確認です。絶縁耐力試験は非常に高い電圧をかけるため、試験自体が設備に負荷を与えます。そのため、試験の前後で絶縁抵抗計(メガー)を用いて絶縁抵抗値に異常がないか確認することは、設備の健全性を守るための基本手順です。

実務における位置付けと教育的意図

この問題は、単なる暗記以上に「試験という作業の厳密さ」を問うています。現場で試験を行う際、停電などの突発的な事態に対して「合計で10分だから大丈夫だろう」という自己判断は重大な事故や検査不合格につながります。

電気工事士試験では、このような「ルール通りに運用しなければ意味がない工程」に関する知識が頻出します。試験の合否だけでなく、実務において責任ある立場として作業手順を守るための「規律」を身につけているかを試していると言えるでしょう。

参考リンク

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