第一種電気工事士試験 / 平成25年度 筆記試験 / 問25
certification-simodake-work

平成25年度 筆記試験 問25 解説 配線材料の名称

設問図

写真に示す材料(ケーブルは除く)の名称は。

  1. イ. 防水鋳鉄管 ✓ 正答
  2. ロ. シーリングフィッチング
  3. ハ. 高圧引込がい管
  4. ニ. ユニバーサルエルボ

解説

この問題は、写真に写っている材料の外観上の特徴、特に壁などを貫通させるためのフランジ(鍔)と、ケーブルを固定・シールするための金具構造から「防水鋳鉄管」であると判断します。

防水鋳鉄管の役割と構造

防水鋳鉄管は、その名の通り、コンクリート壁や床を貫通して配管を行う際に、水の浸入を防ぐために用いられる部材です。写真のように中央部にフランジがあり、これによってコンクリート施工時に躯体にしっかりと固定されるとともに、水の通り道を遮断する構造になっています。

また、端部にはケーブルを確実に保持し、かつ防水性能を確保するための押さえ金具やパッキンが装備されています。一般的に電気工事で用いられる金属管とは異なり、構造物と一体化させることで、湿気の多い場所や地下室などでの浸水を防ぐ重要な役割を担います。

誤答選択肢との見分け方

試験対策としては、他の選択肢との違いを視覚的な特徴で覚えることが重要です。

・シーリングフィッチング:主に防爆エリアにおいて、配管内での火炎の伝播やガスの移動を阻止するために使われます。パテを充填する構造になっているため、本体の中央が膨らんだような形状をしています。 ・高圧引込がい管:高圧受電設備において、建物の壁面から高圧ケーブルを引き込む際に使用されます。碍子のような形状をしており、今回の防水鋳鉄管のようなフランジ構造とは明確に異なります。 ・ユニバーサルエルボ:配管の方向を変えるための部材ですが、内部に電線を通しやすくするためのフタが付いており、防水というよりは施工性(曲げ配管の容易化)に特化した形状をしています。

現場における重要性

この材料は、建築設備と電気設備が交差する現場において必須の知識です。特に大規模な工場やプラント、公共施設などでは、地下からの湧水や雨水の侵入は深刻な電気事故の原因となります。図面上で「スリーブ」や「防水処理」として指示されている箇所に、単なる金属管ではなく、このような防水機構を備えた部材を選定できるかどうかは、施工管理者としての基本的能力を問われています。

試験では「写真を見て名称を答える」という形式ですが、実務では「どのような場所で、どの程度の防水性能が必要か」という設計意図を汲み取る場面で活用される知識です。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう