第一種電気工事士試験 / 平成24年度 筆記試験 / 問20
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平成24年度 筆記試験 問20 解説 高圧受電設備の保護

高圧受電設備の短絡保護装置として、適切な組合せは。

  1. イ. 過電流継電器 高圧気中負荷開閉器
  2. ロ. 地絡継電器 高圧真空遮断器
  3. ハ. 過電流継電器 高圧真空遮断器 ✓ 正答
  4. ニ. 不足電圧継電器 高圧気中負荷開閉器

解説

この問題は、高圧受電設備において「事故が発生したときに電流を遮断する役割を持つ機器」と「事故を検知して遮断器を動作させる役割を持つリレー」の組み合わせを問うものです。短絡保護には、大きな短絡電流を安全に遮断できる遮断器(VCB等)と、電流値が一定以上になったことを検知する過電流継電器(OCR)の組み合わせを選ぶのが正解です。

遮断器と継電器の役割分担

電気設備における保護の基本は「検知」と「遮断」の分担です。

過電流継電器(OCR)は、回線の電流を監視し、あらかじめ設定した値を超える電流(過電流や短絡電流)が流れたことを検知して、遮断器へ動作指令を送る頭脳の役割を担います。一方で、高圧真空遮断器(VCB)は、指令を受けて実際に回路を切り離す筋肉の役割を担います。

高圧受電設備において、短絡事故が発生すると数千アンペアから数万アンペアの非常に大きな電流が流れます。この電流を遮断するためには、アーク(火花)を確実に消す能力が必要です。高圧真空遮断器は、真空バルブの中でアークを急速に消弧する構造を持っているため、短絡事故の遮断に適しています。

選択肢の検討と誤りのポイント

選択肢を判断する際は、機器ごとの役割と能力を照らし合わせるのが鉄則です。

イおよびニの「高圧気中負荷開閉器(LBS)」は、あくまで負荷電流を開閉するための機器です。遮断能力を持たない、あるいは極めて限定的であるため、短絡電流のような大電流を遮断することはできません。もし短絡事故時に無理に開閉しようとすると、アークが消えず、機器の破損や大事故につながります。

ロの「地絡継電器(GR)」は、文字通り地絡事故(漏電)を検出するための機器です。短絡事故を検出する目的ではないため、選択肢としては不適切です。

実務現場における保護協調の重要性

この問題で問われている知識は、現場での「保護協調」という概念に直結します。受電設備を設計・運用する際には、万が一の短絡事故が起きた際に、被害を最小限に抑えるよう動作順序を設計しなければなりません。

具体的には、事故点に最も近い保護装置を優先的に動作させ、停電範囲を最小限に留める必要があります。この設計において、VCBとOCRの組み合わせは最も標準的であり、かつ信頼性の高いセットです。第一種電気工事士として、単に試験に合格するだけでなく、これらの機器がどのような関係性で設備を守っているのかを理解しておくことは、保安規定の策定や点検業務の質を高めることに繋がります。

参考リンク

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