第一種電気工事士試験 / 平成23年度 筆記試験 / 問30
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平成23年度 筆記試験 問30 解説 ケーブル終端接続部

別表1

①で示すケーブル終端接続部の名称は。

  1. イ. テープ巻形屋外終端接続部
  2. ロ. ゴムストレスコーン屋外終端接続部
  3. ハ. ゴムとう管形屋外終端接続部
  4. ニ. 耐塩害終端接続部 ✓ 正答

解説

写真や図から外観の特徴を読み取り、ケーブルの仕様や適用環境を特定する問題です。耐塩害終端接続部を見分ける最大のポイントは「ひだ(笠)」の形状と数にあります。

笠の形状から耐塩害仕様を見抜く

耐塩害終端接続部は、沿岸地域など塩分を含んだ霧や風が吹き付ける場所で使用されます。塩分が付着すると絶縁性能が低下し、フラッシオーバ(表面放電)を起こす危険があるため、それを防ぐ工夫がなされています。

写真を見たときに注目すべきは、碍子のような形をした「笠」です。耐塩害タイプは、他の終端接続部に比べてこの笠の枚数が多く、かつ複雑な形状をしています。これは沿岸部という厳しい環境下において、表面の漏れ電流経路(リークパス)を長く確保し、表面絶縁性能を維持するための設計です。

イ、ロ、ハの選択肢にあるような一般的な終端接続部(ストレスコーンや熱収縮チューブを用いた標準的なもの)と並べて比較した際、明らかに「表面を複雑にして耐候性・耐汚損性を高めている」と感じさせるシルエットであれば、それが耐塩害終端接続部です。

視覚的な識別プロセス

試験において判断を誤らないための思考ステップは以下の通りです。

  1. ケーブル終端部全体の長さを確認する。耐塩害タイプは絶縁距離を確保するため、標準タイプよりも全体的に長くなる傾向がある。
  2. 表面にあるひだ(笠)の形状を観察する。単純な円筒形ではなく、傘を逆さにしたような深い溝や、多くのひだが見られるかを確認する。
  3. 現場での使用環境をイメージする。もし海沿いの施設で使用される前提の機器であれば、選択肢の「耐塩害」というキーワードが最も合理的であると判断する。

なぜこの知識が重要なのか

実際の現場では、施工場所の環境条件(塩害地域、工業地帯の粉塵など)に応じて、適切な終端接続部を選定しなければなりません。設計図面に「耐塩害」の仕様が記載されている場合、それに適合する部材を発注・施工する必要があります。

本問は単なる暗記を求めているのではなく、「環境条件に適した部材を選定できるか」という実務上の能力を試しています。高圧ケーブルの事故原因として、終端接続部における絶縁破壊は非常に多いため、見た目だけで正しい部材を見分ける知識は、保安業務に携わる技術者にとって必須の素養となります。

参考リンク

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