平成22年度 筆記試験 問47 解説 測定器の組合せ
⑦に設置する機器の組合せは。
- イ.
- ロ.
- ハ. ✓ 正答
- ニ.
解説
この問題は、受変電設備の単線結線図上に示された計器のシンボルや役割を、実際の計器の見た目(目盛りと単位)と結びつけられるかを問うものです。正解を導くための鍵は、計器の下部に記された「単位記号」を確認することに尽きます。
計器の単位記号と機能
第一種電気工事士試験で頻出する主要な計器には、以下のものがあります。これらを外観から見分けることが第一歩です。
- A:電流計(アンペア)
- V:電圧計(ボルト)
- W(またはkW):電力計(ワット/キロワット)
- Hz:周波数計(ヘルツ)
- cos φ:力率計(コサインファイ)
本問の選択肢にあるハの計器を見ると、左側の計器には「kW」、右側の計器には「cos φ」と書かれています。これらは受変電設備において、需要家が現在どれだけの電力を消費しており(kW)、その電気の使い方が効率的であるか(力率)を監視するために欠かせない計器です。
識別における判断プロセス
単線結線図の読み取りにおいては、単に記号を暗記するだけでなく、その場所で「何を監視すべきか」を論理的に考える必要があります。
受変電設備の主回路や負荷回路において、⑦として示される位置には、通常、その回路の状態を包括的に把握するための計器が配置されます。電流計(A)や周波数計(Hz)も重要な情報源ですが、高圧受電設備において特に重要視されるのは、契約電力の管理や効率的な運用を目的とした「電力(kW)」と「力率(cos φ)」です。
判断手順は以下の通りです。
- 選択肢の写真に写っている目盛り下の単位記号を探す。
- その単位が何を表しているか(電流、周波数、電力、力率など)を特定する。
- 設問が要求している箇所(⑦)の機能と照らし合わせる。
- 今回のケースでは、最も電力管理の基本となる「電力計」と「力率計」の組み合わせであるハを選択する。
実務における計器の役割と教育的意図
この問題は、単なる知識の暗記ではなく、実務における監視盤(キュービクル等の盤面)の設計思想を理解しているかを試しています。
電気主任技術者や電気工事士が現場の盤面を見る際、まず視界に入るのはこれらの計器です。力率計はコンデンサの投入や切断の判断基準となり、電力計は最大需要電力の推移を確認するために使われます。試験において、あえて実物の写真を用いるのは、設計図上の記号と、実際の盤面に設置される物理的な計器をリンクさせ、現場での実用性を高めるという意図があるためです。
計器の読み方や指示値の意味を正しく理解しておくことは、資格取得後、実際にビルや工場で設備管理に携わる際に、異常の早期発見や省エネ提案を行うための非常に重要なスキルとなります。