平成21年度 筆記試験 問43 解説 インターロック回路
③の部分のインタロック回路の結線図は。
- イ. ✓ 正答
- ロ.
- ハ.
- ニ.
解説
Y-Δ始動回路におけるインターロック回路の目的は、Y接続用電磁接触器(MC-1)とΔ接続用電磁接触器(MC-2)が同時に投入され、電源側で短絡(相間短絡)事故が発生するのを防ぐことにあります。そのため、それぞれのコイル回路に相手のb接点(常閉接点)を直列に挿入するのが正解です。選択肢のうち、MC-1の回路にはMC-2のb接点を、MC-2の回路にはMC-1のb接点を配置しているのはイのみです。
インターロックの仕組みと物理的意味
インターロックとは「連動・相互拘束」を意味する安全機構です。この回路では、MC-1(Y側)が動作してY接続が形成されている間は、MC-2(Δ側)のコイル回路がMC-1のb接点によって電気的に遮断されます。逆に、MC-2が動作している間はMC-1が動作できません。
この仕組みにより、シーケンス制御上、どれほど誤った信号が入ったとしても、物理的に同時に電磁接触器が励磁されることを防いでいます。これは単なる電気配線のルールではなく、動力回路に直結する大きな事故(短絡)を未然に防ぐための重要な安全設計です。
回路図から読み取る論理構成
試験問題の図において、回路の目的を整理すると思考がスムーズになります。
- 目的の確認:MC-1とMC-2の「排他制御(どちらか一方しか動かない状態)」を実現する。
- 接点の性質:b接点は励磁されていないときに閉じており、励磁されると開く。
- 接続の判断:MC-1を動かしたいとき、すでにMC-2が動いていればその回路を切りたい。したがって、MC-1の直前には「MC-2のb接点」を置く必要がある。同様に、MC-2の直前には「MC-1のb接点」が必要となる。
選択肢を比較すると、イは「左側にMC-2のb接点、右側にMC-1のb接点」と配置されており、これが正しく相手の動作を禁止する構成になっています。
実務におけるインターロックの重要性
この知識は、電動機制御だけでなく、あらゆる動力制御盤の設計・保守において不可欠です。例えば、正転・逆転を切替える回路や、非常停止回路などでも同様のインターロックが採用されます。
第一種電気工事士の試験では、こうした制御回路を単なる記号の組み合わせとして暗記するのではなく、電気が流れたときに各機器がどのような状態になるか、あるいは異常時にどう保護されるかという「回路の論理」をイメージすることが合格への近道です。現場では図面通りの施工はもちろんのこと、なぜその配線が必要なのかという設計意図を理解することで、故障調査や安全点検のスキルが大きく向上します。
参考リンク
- Y-Δ始動回路の基本解説
- 電磁接触器のインターロック機構を用いた制御の実践
- シーケンス制御における論理回路とインターロックの定義(JIS C 0617 電気用図記号などの規格参照)