第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.2) 問21 解説 ダイポールのインピーダンス
図に示す半波長ダイポールアンテナの給電点インピーダンスは、ほぼ幾らか。
- 36〔Ω〕
- 75〔Ω〕 ✓ 正答
- 150〔Ω〕
- 300〔Ω〕
解説
半波長ダイポールアンテナの給電点インピーダンスを問われたら、数値として「73オーム(約75オーム)」を即座に選びます。この数値はアマチュア無線におけるアンテナの基本中の基本であり、試験対策としてはこの値を「暗記項目」として頭に定着させておくのが最も効率的です。
半波長ダイポールアンテナのインピーダンスとは
アンテナの給電点インピーダンスとは、送信機からアンテナへ電力を送る際の「電気の通りにくさ」を示す値です。理論上、自由空間(周囲に何もない理想的な環境)に設置された半波長ダイポールアンテナの放射抵抗は、約73オームであると計算で導き出されています。
アマチュア無線機や同軸ケーブルの多くは、この値に合わせて50オームや75オームという規格が採用されています。試験では理論上の厳密な数値ではなく、選択肢の中から最も近い値である75オームを選ぶのが正攻法です。
なぜ75オームという数値を覚えるのか
試験においてこの知識が問われる背景には、インピーダンス整合の考え方を理解してほしいという意図があります。送信機からアンテナへ最大限の電力を供給するためには、両者のインピーダンスを一致させなければなりません。これをインピーダンス整合と呼びます。
例えば、多くのテレビ用アンテナケーブルは75オームで統一されていますが、これはまさに半波長ダイポールアンテナのインピーダンスに近い特性を利用し、電力を効率よく伝えるためです。アマチュア無線の現場においても、アンテナを自作する際にはこのインピーダンスを意識し、整合を取るための工夫が求められます。
アンテナ設計におけるインピーダンスの役割
この数値を知ることは、実際のアンテナ設営において不可欠なステップです。アンテナの長さや周囲の環境(地面からの高さなど)によって実際のインピーダンスは変動しますが、基礎知識として「半波長ダイポールは約75オーム」という基準を知っていれば、そこからアンテナが正常に動作しているか、あるいはチューナー等で調整が必要かを判断する基準点になります。
もし設置したアンテナのインピーダンスが75オームから大きく外れていれば、電波がアンテナから空中にうまく放射されず、送信機側へ跳ね返ってくる「反射波」が発生し、機器の故障や通信効率の低下を招きます。試験に出る基礎数値の暗記は、単なる合格のための手段ではなく、安全かつ快適に無線を楽しむための実用的な知識の土台となるのです。