第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(法規 No.2) 問4 解説 操作できる無線設備
第四級アマチュア無線技士が操作を行うことができる無線設備は、どの周波数の電波を使用するものか。次のうちから選べ。
- 1. 21メガヘルツ以下
- 2. 21メガヘルツ以上又は8メガヘルツ以下 ✓ 正答
- 3. 8メガヘルツ以上
- 4. 8メガヘルツ以上21メガヘルツ以下
解説
第四級アマチュア無線技士が操作できる周波数の範囲は、電波法によって「21メガヘルツ以上又は8メガヘルツ以下」と定められています。この法的な定義をそのまま記憶しているかを問う問題であるため、選択肢の中からこの表現と完全に一致するものを選びます。
第四級アマチュア無線技士の操作範囲と周波数のルール
日本の電波法(電波法施行規則)では、アマチュア無線技士の資格ごとに、操作できる無線設備の空中線電力(送信出力)や使用できる周波数の範囲が厳格に定められています。
その中で、最も入門的な資格である第四級アマチュア無線技士(四アマ)が操作できる設備は、以下のように規定されています。
- 空中線電力10W以下の無線設備で、21MHz以上又は8MHz以下の周波数の電波を使用するもの
- 空中線電力20W以下の無線設備で、30MHzを超える周波数の電波を使用するもの
今回の問題は、このうち「短波帯(HF帯)」と呼ばれる30MHz以下の周波数帯における四アマの制限について問うています。
ポイントとなるのは、8MHzを超え21MHz未満の周波数帯が除外されている点です。アマチュア無線で非常に人気が高く、遠距離通信に適している10MHz帯、14MHz帯、18MHz帯は、四アマの資格では電波を送信することができません。これらの周波数帯を使用するためには、第三級アマチュア無線技士以上の資格が必要になります。
選択肢を正確に見極める思考プロセス
この問題を解くためには、法律に記述されている「21MHz以上」と「8MHz以下」という2つの境界値と、それらを結ぶ「又は」という言葉を正確に思い出す必要があります。
実際の通信シーンをイメージすると、この周波数制限の構造が整理しやすくなります。四アマに許可されているのは、以下のように中間の周波数帯を避けた「両端」のエリアです。
- 8MHz以下の低い周波数帯(主に夜間に日本全国と交信できる7MHz帯や、3.5MHz帯など)
- 21MHz以上の高い周波数帯(昼間にコンディションが良いと世界中と繋がる21MHz帯や、28MHz帯、50MHz帯など)
このように、中間のエリア(8MHzを超え21MHz未満)がぽっかりと抜け落ちている構造になっています。
この構造を踏まえて選択肢を検証します。
- 選択肢1(21メガヘルツ以下):これでは、使えないはずの中間エリア(8MHz〜21MHz)が含まれてしまい、逆に使えるはずの21MHz以上のエリアが使えなくなってしまいます。
- 選択肢2(21メガヘルツ以上又は8メガヘルツ以下):法律の規定通り、中間のエリアを除外した「両端」を指しています。これが正解です。
- 選択肢3(8メガヘルツ以上):これでは、使えるはずの8MHz以下のエリアが使えなくなり、使えないはずの中間エリアが含まれてしまいます。
- 選択肢4(8メガヘルツ以上21メガヘルツ以下):これは、四アマが「使えない」中間のエリアそのものを指しているため、正反対の説明になります。
したがって、自信を持って選択肢2を選ぶことができます。
制度の意図と実際の運用における重要性
この周波数制限は、電波の伝わり方の特徴(伝搬特性)や、混信の防ぎやすさを考慮して設けられています。
8MHzから21MHzの間にある14MHz帯などは、電離層の状況に左右されにくく、国際通信が非常に行いやすい安定した周波数帯です。世界中から多くの電波が集まるため、混信を防ぎ、秩序ある通信を維持するために、一定以上の操作技術や知識を持つ上位資格者にのみ運用が認められています。
四アマの試験でこの問題が出題されるのは、「自分の資格で発射してよい電波の範囲を正確に理解し、ルールを遵守できるか」という、無線家としての最も基本的な姿勢を問うためです。
実際に免許を取得して無線機を購入する際、四アマの資格のまま適合外の周波数で送信ボタンを押してしまうと、電波法違反(無免許操作と同等)になります。自分が運用できる周波数の境界線を正しく把握することは、安全に楽しくアマチュア無線を始めるための第一歩となります。