第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.3) 問19 解説 論理回路の出力
図に示すA、Bの論理回路にX=1、Y=1の入力を加えたとき、論理回路の出力Fの組合せで、正しいのは次のうちどれか。ただし、1は電圧の高い状態、0は電圧の低い状態を表すものとする。
- 1. 1 0 ✓ 正答
- 2. 0 1
- 3. 1 1
- 4. 0 0
解説
この問題は、論理ゲートと呼ばれる電子回路の基本的な動作ルールを覚えているかで決まります。 Aの回路(ANDゲート)は、入力がどちらも1のときに1を出力します。Bの回路(NANDゲート)は、入力がどちらも1のときに、それを反転させた0を出力します。したがって、答えは1と0の組合せである選択肢1となります。
論理ゲートの基本的な考え方
論理ゲートとは、電気信号の0(低電圧)と1(高電圧)を組み合わせて計算を行う回路の最小単位です。第三級アマチュア無線技士の試験では、主に以下の3つのゲートを覚えておけば対応できます。
AND(論理積) すべての入力が1のときにのみ、1を出力するゲートです。日常的な言葉で言えば「AかつB」という条件です。
OR(論理和) 入力のどちらか一方が1であれば、1を出力するゲートです。こちらは「AまたはB」という条件です。
NOT(否定) 入力された信号を逆転させます。1が入れば0、0が入れば1を出力します。このNOTがゲートの後ろにくっついている(小さな丸印が付いている)場合、そのゲートの結果を反転させるという意味になります。
NAND(否定論理積) 今回の問題のBで使われているゲートです。これは「ANDの結果をNOTで反転させたもの」です。ANDであれば1になる状況(入力1と1)を、反転させて0にするという役割を持っています。
ゲートを読み解く手順
問題文から情報を整理する際は、以下の手順で考えるとミスを防げます。
図の記号を見てゲートの種類を特定する 今回であれば、左側の「かまぼこ型」がANDゲート、右側の「少し尖った形状で出力先に小さな丸が付いているもの」がNANDゲートであると判別します。
与えられた入力値を適用する 今回、入力は です。
- 回路A:ANDゲートは「」と計算します。
- 回路B:NANDゲートは「」と計算します。
出力の組合せを選ぶ 求めた結果 と を並べて、該当する選択肢を選びます。
デジタル回路の学習が無線通信に果たす役割
無線機や現代の通信機器は、膨大な数のデジタル回路によって制御されています。例えば、モールス符号の自動生成回路、周波数を安定させるためのシンセサイザー、特定の信号だけを選び出すフィルター回路など、あらゆる場所に論理ゲートの原理が応用されています。
試験問題としては非常に基礎的な内容に見えますが、デジタル信号の処理という概念を理解しておくことは、無線工学の土台となる「信号がどのように変化し、伝送されるのか」というプロセスの理解を深めることにつながります。デジタル通信が主流の現代において、この論理ゲートの考え方は無線従事者にとって避けて通れない基礎教養といえます。