第三級アマチュア無線技士 / 第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.3) / 各問題解説 / 問17
certification-simodake-work

第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.3) 問17 解説 コンデンサの電荷

設問図

図に示す回路において、静電容量8〔μF〕のコンデンサに蓄えられている電荷が2×10⁻⁵〔C〕であるとき、静電容量2〔μF〕のコンデンサに蓄えられている電荷の値として、正しいのは次のうちどれか。

  1. 1. 5×10⁻⁶〔C〕 ✓ 正答
  2. 2. 6×10⁻⁶〔C〕
  3. 3. 7×10⁻⁵〔C〕
  4. 4. 8×10⁻⁵〔C〕

解説

この問題は、コンデンサの並列接続における「電圧が共通であること」を利用して解きます。以下の2ステップで答えが導き出せます。

  1. 既知のコンデンサの電圧を求める:電圧 V=Q/CV = Q / C を使い、8μFのコンデンサにかかる電圧を計算します。 V=(2×105)/(8×106)=2.5 [V]V = (2 \times 10^{-5}) / (8 \times 10^{-6}) = 2.5 \text{ [V]}
  2. もう一方のコンデンサの電荷を求める:同じ電圧が2μFのコンデンサにもかかっているため、Q=C×VQ = C \times V を使います。 Q=(2×106)×2.5=5×106 [C]Q = (2 \times 10^{-6}) \times 2.5 = 5 \times 10^{-6} \text{ [C]}

コンデンサの基本性質と並列回路の法則

コンデンサの電荷 QQ [C]、静電容量 CC [F]、電圧 VV [V] の間には、Q=C×VQ = C \times V という非常に重要な関係があります。この式は、コンデンサという部品が「どれだけの電圧をかけると、どれだけの電気を溜め込めるか」という能力を定義しています。

並列回路では、それぞれのコンデンサの端子が電源の同じ点に接続されているため、すべてのコンデンサに「同じ大きさの電圧」がかかるという特徴があります。これが、本問を解くための最大の鍵となります。

回路図から読み取る思考の順序

問題文の図を見ると、8μFと2μFのコンデンサが直流電源に対して並列に接続されています。この図を見たとき、直感的に「両方のコンデンサは同じ電圧で充電されている」という性質を思い出せるかがポイントです。

計算を進める際には、単位の扱いに注意してください。マイクロファラド [μF] は 10610^{-6} [F] を意味します。式に当てはめるとき、8 [μF]8 \text{ [μF]}8×106 [F]8 \times 10^{-6} \text{ [F]} として計算すると、桁のミスを防ぐことができます。

もし計算が苦手な場合は、比例関係で考えることも可能です。電圧 VV が一定ならば、QQCC に比例します。つまり、静電容量が8μFから2μFへと「4分の1」になれば、蓄えられる電荷 QQ も同様に「4分の1」になります。 2×105 [C]/4=0.5×105 [C]=5×106 [C]2 \times 10^{-5} \text{ [C]} / 4 = 0.5 \times 10^{-5} \text{ [C]} = 5 \times 10^{-6} \text{ [C]} このように考えると、電圧を介さずに一瞬で答えに辿り着くことができます。

無線工学におけるこの知識の役割

コンデンサの並列接続は、無線機の電源回路やフィルタ回路などで頻繁に登場します。特に電源回路では、複数のコンデンサを並列に並べることで、全体の静電容量を大きくし、電圧の変動を抑える(平滑化する)という目的で使われます。

この問題を通じて「並列なら電圧が共通」「電荷は静電容量に比例して分配される」という感覚を養っておくことは、単なる試験対策にとどまらず、実際の回路構成を理解する際の基礎体力になります。無線設備のメンテナンスや自作を行う際、コンデンサの容量と耐圧の関係を理解することは、機器を安全かつ安定的に動作させるために不可欠な知識なのです。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう