第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(法規 No.1) 問14 解説 禁止された伝送
次に掲げるもののうち、無線通信規則の規定に照らし、アマチュア 局に禁止されていない伝送は、どれか。
- 1. 略語による伝送 ✓ 正答
- 2. 不要な伝送
- 3. 虚偽の信号の伝送
- 4. まぎらわしい信号の伝送
解説
無線通信規則において、無線局には「秩序ある通信」を行うための基本的なルールが定められています。この問題は、無線通信において「やってはいけないこと(禁止事項)」を理解しているかを問うものです。
選択肢のうち、「不要な伝送」「虚偽の信号」「まぎらわしい信号」は通信の妨害や混信、混乱を招くため明確に禁止されています。一方で「略語」は、通信効率を高めるために積極的に活用されているため、禁止されていません。
禁止されている無線通信の行為
無線通信規則では、以下の行為が厳格に禁止されています。
不要な伝送 通信の内容に関係のない信号や、通信が終わっているのに送信し続けることなどは、他の無線局の妨害となるため禁止されています。
虚偽の信号 事実と異なる内容(偽の遭難信号や架空の局名など)を送ることは、通信の信頼性を根本から破壊する重大な違反です。
まぎらわしい信号 他の局と混同させるような信号や、正当な理由なく他局の識別信号を名乗るなどの行為を指します。これらは秩序ある運用を妨げるため禁止されています。
これら3つは、無線の世界における「やってはいけないことの代表例」として覚えておく必要があります。
略語が許可されている理由
アマチュア無線において略語は、通信のスピードを速め、特にモールス符号(CW)通信やコンディションの厳しい状況下での確実な伝達のために欠かせないツールです。
例えば「RSTコード(信号の強度や了解度を示す略称)」や「Q符号(QTH:場所、QSL:交信証など)」、「73(さようなら)」といった略語は、世界共通の知識としてアマチュア無線の文化に深く根付いています。したがって、ルール上これらが禁止されることはなく、むしろ積極的に活用することが推奨されています。
無線局運用における重要性
この問題の教育的意図は、単に禁止事項を暗記することではなく、無線が「限られた周波数資源を世界中のユーザーで共有する公共のインフラである」という認識を深めることにあります。
自分勝手な信号を出したり、嘘の情報を流したりすることは、他者の通信を妨げるだけでなく、電波法に基づく免許の取り消しや罰則の対象となる重大な違法行為です。この知識を身につけることは、免許を取得した後にアマチュア無線家として守るべき「守備範囲」を理解することに直結します。試験対策としては、禁止事項のキーワードと、なぜそれらが禁止されているのかという理由をセットで把握しておきましょう。